身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第9章 第二話 【桔梗の涙】 対決
そうだ、それが良い。ユンは自分の導き出した考えに一人で満足して頷いた。
昨日一日、明姫の顔を見ていない。彼女のことだから、昨夜訪ねなかったことについて、いちいち言い訳をする必要もない。これが他の妃たちであれば、
―何故、お渡りがございませんでしたの?
と顔を見るやいなや、責め立ててくる。まったく堪ったものではない。
この書類の山を片付けたら、明姫に逢いにいこう。はや中宮殿に見舞いに行くことは忘れてしまっている国王だった―。
昨日一日、明姫の顔を見ていない。彼女のことだから、昨夜訪ねなかったことについて、いちいち言い訳をする必要もない。これが他の妃たちであれば、
―何故、お渡りがございませんでしたの?
と顔を見るやいなや、責め立ててくる。まったく堪ったものではない。
この書類の山を片付けたら、明姫に逢いにいこう。はや中宮殿に見舞いに行くことは忘れてしまっている国王だった―。