身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第9章 第二話 【桔梗の涙】 対決
「もとより死罪は覚悟の上で申し上げます。殿下、今、殿下が淑媛さまに逢いに監察部に行かれるのはいかがなものかと。大妃さまの仰せのように、内命婦の間で起こった揉め事は、後宮の掟で裁かれるのが通例です。かつて一度たりとも国王殿下が後宮内の揉め事について関与されたことはございません。殿下のお苦しいご心境はお察し致しますが、ここはどうかご辛抱をなさって下さいませ」
「そのような常識論を論じている場合ではない! 事は明姫の身に拘わるのだぞ?」
「そのような常識論を論じている場合ではない! 事は明姫の身に拘わるのだぞ?」