身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第9章 第二話 【桔梗の涙】 対決
事件の発生からわずか二日での義禁府移送は、過去の処遇に照らし合わせてみても、かなりに厳しいものであり、異例の速さで事が進んでいることは誰の眼にも明らかだった。
監察部から引き出され、義禁府の兵に囲まれて護送される時、庭園には多くの女官たちが集まっていた。大方の者は不安を隠せず、また涙ぐむ者も少なくはなかった。
特に金淑媛に仕える女官たちは、皆、手を握り合い、抱き合って泣いていた。
「淑媛さま、淑媛さま」
ヒャンダンはあの日、明姫が監察部に連行されたときと同じように、義禁府の兵士たちに取り縋ろうとして邪険に突き飛ばされた。
監察部から引き出され、義禁府の兵に囲まれて護送される時、庭園には多くの女官たちが集まっていた。大方の者は不安を隠せず、また涙ぐむ者も少なくはなかった。
特に金淑媛に仕える女官たちは、皆、手を握り合い、抱き合って泣いていた。
「淑媛さま、淑媛さま」
ヒャンダンはあの日、明姫が監察部に連行されたときと同じように、義禁府の兵士たちに取り縋ろうとして邪険に突き飛ばされた。