身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第9章 第二話 【桔梗の涙】 対決
「本当ね。ああ、怖いったら、ありしゃしない。でも、これで良かったのかもしれない。金淑媛がこのまま殿下のお側にいたら、いずれ懐妊して王子を生むでしょう。あんな怖ろしい女が元子さまのご生母となり、国母さまになったらと考えただけで怖いわぁ。もしかしたら、今度こそ中殿さまを殺して、自分が王妃になろうとするかもよ」
崔尚宮の背後で、大妃殿の女官たちがしきりに囁いている。崔尚宮はキッと後ろを振り向いた。
「このようなときに私語は慎むが良い。あまりに不謹慎であろう」
叱責を受けた女官たちは肩を小さく竦めて黙り込んだ。
崔尚宮の背後で、大妃殿の女官たちがしきりに囁いている。崔尚宮はキッと後ろを振り向いた。
「このようなときに私語は慎むが良い。あまりに不謹慎であろう」
叱責を受けた女官たちは肩を小さく竦めて黙り込んだ。