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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第1章 第一話 【桜草】 桜草の出逢い 

「それに、私とそなたは見ず知らずの間柄ではないだろう?」
 〝え〟と、明姫が眼を見開く。
 男が愉快そうに言った。
「宮殿の庭で一度、今日はこれで二度目になる。最早、見ず知らずとは言えまい」
「あ―」
 なるほど、少し強引に話を持って行き過ぎな感もあるが、確かに、この男と出逢うのはこれが初めてではない。

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