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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第10章 第二話 【桔梗の涙】 切ない口づけ(キス) 

私なりに愉しみにしていたのに、あの女のせいで、すべてが台無しになった。あの女が来てから、昭容は死産するし、中殿は毒を盛られて瀕死の憂き目に遭うし、ろくなことはない。
 ユンは膝の上で握りしめた拳に思わず力を込めた。
 当の自分が王妃に毒を盛った癖に、よくもぬけぬけとそのようなことを! 我が母ながら、信じられず呆れ果てた。

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