
身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第10章 第二話 【桔梗の涙】 切ない口づけ(キス)
だからといって、ユンが政をなおざりにしているわけでもなく、国務に支障が出ているわけではない。明姫が閨でねだり言をするわけでもない。
なのに、妖婦呼ばわりされるのは、ユンが明姫一人を守り、他の女を近づけないからだ。
皆は夜毎、寝所で彼女が手練手管を駆使して、若い国王を骨抜きにしていると思い込んでいる。王が別の妃の許に行こうとすれば、泣いて縋って足止めするのだと真しやかに囁き合っている。
事実はまさに正反対、明姫は事あるごとにユンに、自分だけではなく中殿や他の二人の側室たちの許で夜を過ごして欲しいと懇願しているのに。
なのに、妖婦呼ばわりされるのは、ユンが明姫一人を守り、他の女を近づけないからだ。
皆は夜毎、寝所で彼女が手練手管を駆使して、若い国王を骨抜きにしていると思い込んでいる。王が別の妃の許に行こうとすれば、泣いて縋って足止めするのだと真しやかに囁き合っている。
事実はまさに正反対、明姫は事あるごとにユンに、自分だけではなく中殿や他の二人の側室たちの許で夜を過ごして欲しいと懇願しているのに。
