身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第13章 第三話 【観玉寺の廃妃】 涙の味
ヒャンダンはまだしゃくり上げながら、袖から取り出した手巾でしきりに涙を拭っている。
「何というか、やはり淑媛さまは淑媛さまですね」
「それは、どういう意味?」
「はい、たとえどこに行かれようと、淑媛さまはご自分の花を咲かせることがおできになるのですわ」
「私の花?」
「そのとおりです。淑媛さまは宮殿の後宮にあっては後宮の花、この山寺においでになっても山寺でまた新しい花を開かせられた。だからこそ、皆は淑媛さまをお慕いするのです。あなたさまが咲かせた花の優しさに触れて、皆、あなたさまを大切な方だと思うようになるのです」
「何というか、やはり淑媛さまは淑媛さまですね」
「それは、どういう意味?」
「はい、たとえどこに行かれようと、淑媛さまはご自分の花を咲かせることがおできになるのですわ」
「私の花?」
「そのとおりです。淑媛さまは宮殿の後宮にあっては後宮の花、この山寺においでになっても山寺でまた新しい花を開かせられた。だからこそ、皆は淑媛さまをお慕いするのです。あなたさまが咲かせた花の優しさに触れて、皆、あなたさまを大切な方だと思うようになるのです」