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わすれない

第1章 出会い

にかっと笑いながらそういった。


あたしはじぃーっと名刺を見つめたあとポイッと投げた。


「どうもありがとうございました。」


とりあえずお礼を言って駅とは反対方向に歩いた。


男は唖然としていたが、私は構わずスタスタ歩いた。


――今日もさんざんだ。どこにいても何してもこんなんばかり、、もう…死にたい。


私はまた海へと向かっていた。


どうやって死のうか、どうしたら楽になるか。歩きながら考えていた。


――あたし、なんで産まれてきたんだろ。どうして母は産んだんだろ。


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