Sky Blue
第3章 出逢い
泉が電車に乗り込んだ瞬間、慌ただしく電車から降りようとする2人組がいた。制服姿で高校生だと判断する。
「げっ!!この駅じゃん!!早くしろよ!!」
「待てよっナット!!」
「呑気にいつまでも寝てるからだろ!?」
「じゃぁ起きてたお前が起こせやっ」
小言を言い合いながらドアへと向かい、2人が電車から降りようとしたまさにその時、“ナット”と呼ばれていた少年と泉は軽くぶつかった。
「済みませんっ」
さほど痛くはなかったが、その少年は振り向き謝罪の言葉を述べる。
ふ、と爪先当たる何かに違和感を感じ泉は視線を落とす。
「――――これキミのじゃないの!?」
気が付けばそう叫んでいた。それはさっきぶつかった際に、カバンから落ちたのだろう生徒手帳だった。勿論手帳とは名ばかりで免許証のようなカードだが、専用のケースに入っている。
「あっ!!」
その少年は今降りたばかりの電車に勢い良く飛び乗り、その身分証を受け取ろうと手を伸ばした。泉も負けじと手を伸ばす。
――――――がその時、気の抜けたような音と共に電車のドアは再び閉じられた。
「…はぁぁ、マジかよ~」
ドアに手を付き項垂れる。少年を横目に泉はその身分証に目を遣った。
“名取 永”
ナトリ…なんて読むんだろうか…
「あっ!!!すいませんっ」
思い立ったように、泉に軽く頭を下げ、身分証を両手で受け取る。
「これに電車の定期も入ってたから本当に助かりましたっ!」
「……いいよ別に、敬語使わなくて…オレもタメだし……
――――“ナット”くん、だっけ?」
今でも不思議に思う。どうしてこの時普段なら絶対言わないようなことや、考えられないことをしたんだろう……幾ら心が動かないと言っても、この日は流石に参っていたんだろうか……。
それとも突然眼の前に現れた少年に何かを感じていたのだろうか……。
「げっ!!この駅じゃん!!早くしろよ!!」
「待てよっナット!!」
「呑気にいつまでも寝てるからだろ!?」
「じゃぁ起きてたお前が起こせやっ」
小言を言い合いながらドアへと向かい、2人が電車から降りようとしたまさにその時、“ナット”と呼ばれていた少年と泉は軽くぶつかった。
「済みませんっ」
さほど痛くはなかったが、その少年は振り向き謝罪の言葉を述べる。
ふ、と爪先当たる何かに違和感を感じ泉は視線を落とす。
「――――これキミのじゃないの!?」
気が付けばそう叫んでいた。それはさっきぶつかった際に、カバンから落ちたのだろう生徒手帳だった。勿論手帳とは名ばかりで免許証のようなカードだが、専用のケースに入っている。
「あっ!!」
その少年は今降りたばかりの電車に勢い良く飛び乗り、その身分証を受け取ろうと手を伸ばした。泉も負けじと手を伸ばす。
――――――がその時、気の抜けたような音と共に電車のドアは再び閉じられた。
「…はぁぁ、マジかよ~」
ドアに手を付き項垂れる。少年を横目に泉はその身分証に目を遣った。
“名取 永”
ナトリ…なんて読むんだろうか…
「あっ!!!すいませんっ」
思い立ったように、泉に軽く頭を下げ、身分証を両手で受け取る。
「これに電車の定期も入ってたから本当に助かりましたっ!」
「……いいよ別に、敬語使わなくて…オレもタメだし……
――――“ナット”くん、だっけ?」
今でも不思議に思う。どうしてこの時普段なら絶対言わないようなことや、考えられないことをしたんだろう……幾ら心が動かないと言っても、この日は流石に参っていたんだろうか……。
それとも突然眼の前に現れた少年に何かを感じていたのだろうか……。
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