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Sky Blue

第6章 ガラスザイク

それに、なんとなくだがあの儚く繊細な少年のことを、教えたくないような気持ちがあることも確かだった…。



「あのさ、昨日ナットの証明書拾ってくれたヤツ…何かすげーキレイな顔してたよな~」


いくらその話しはしたくないなどと思った所で、永斗の気持ちなど判る筈もない。どうやらカズは泉に興味を持ったようだった。


「名前とか聞いた?」

「いいだろ別に…」

「なぁ~んでよ。気になるもんオレ。」

「は?
何ソレ…どうゆー意味?」

「…………うん、アイツが好きそうな顔だったな、って」

カズは言いにくそうに、窓の外を眺めながら呟いた。アイツと言うのはカズの幼馴染で、イズミにも話した男好きな知り合いのことだ。



「………止めろ。」

「判ってるよ、
仲良くなったんだったら紹介してもらおうと思ったダケ♪
だからそんな怒んなって」

「お、怒ってねぇよっ」

「まぁ、リーダーやりたくない気持ちは判るケドな」

その言葉に少し拍子抜けしてしまったが、敢えて否定はしない。

そもそも、“止めろ”なんて言うつもりなどなかったのに…自分の言葉に驚きを隠せず、戸惑ってしまう。






何故だかは、判らない。


だけど気になって仕方ない……



今朝だってそうだ、電車の中で無意識にアイツを―――――……イズミを捜してた―――…
会ったってどうする訳でもない、話すことなんて何もないのに……





昨日イズミを駅まで送り家に戻ると、いつの間に置いたのか机の上に、クリーニング代があった。貰う気なんて全くなかったのに……。


マックで奢ってもらってこれでチャラだな、ってことになった筈だろ…?



それなのに、

何で返したりなんかするんだよ………


律儀、というのかもしれないが何となく寂しいような気持ちになったのはきっと気のせいだ…









「ま・機嫌直せよ、ナット!

もーすぐ修学旅行なんだからさ♪
どーせ行くなら楽しもうぜぇ」

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