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Sky Blue

第7章 解放区

「判らないんだよな……どうすればいいか、オレのこと恋愛対象として見てないのは明らかだったろ?」

頬を伝う汗が自分の影にシミを作る。

「ってか実は自分の気持ちにもまだ戸惑ってる。相手が男だってことに…


情けねーな…オレ」


「別に責めてる訳じゃねぇよ。
なんかヤケになってんじゃねーかと思っただけ」


その時だ、カズの携帯が震えるのと同時に、タイミング良く学級委員を呼ぶ教師の声が聞こえた。


着信相手は、ハルキ。

どちらを選ぶかなんて愚問だろう。カズは片手で永斗に謝るような仕草を見せる。
仕方なく立ち上がり永斗は残りの体力を絞り出すように小走りで声のする方へと向かった。


すると、思わぬ朗報が手に入ったことを告げられた。どうやら向こうの学校の好意により、うちが先に撮らせてもらえることになったようだ。取り敢えず写真が撮れる体制にみんなを並ばせるように指示を受ける。

自分達も暑いだろうに、そんな親切心がある学校を一目見たいという好奇心から永斗は指示を受け動く前に、少し遠くにいる学校の集団に眼を凝らす。








その瞬間、呼吸が止まった…



眼を奪う光景にその場に立ち尽くす。





教師二人と話す一人の生徒、



永斗の担任はもう片方の教師に、仕切りに頭を下げて、お礼を述べているようだ。その光景から順番を譲ってくれた学校の教師だと理解する。




いや、違う。


正直今の永斗にとってそんな事は、どうでもいいことだった。





キッチリとした制服に身を包み、しっかりと首元まで締められたネクタイ。


相変わらず白く少し細身の体。





漆黒の髪と眸……



あの日の出来事は今もまだ、永斗の心を支配し続けている………

あの少年は、



――――――イズミ

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