Sky Blue
第7章 解放区
その声に、振り向く―――――……
「“ひさ”、だ」
そこにいたのは、紛れもない…あの日と同じ様に儚く微笑んでいる、泉だった……
「イズ……ミ」
自分から捜しに来たというのに、突然現れた泉に驚きを隠せないどころか、名前を呼ぶのがやっとだった。
「驚いた……また会えるなんて思ってなかったから」
「……オレも…」
そう返した後、永斗はまるで金縛りにあったかのような感覚に陥ってしまっていた。
あんなにも心を支配していた泉が目の前にいるのに、いざ会うと気の利いた言葉が出て来ない。こんなことは初めてで、いつもと違う自分が顔を出す。
泉は訪れた不自然な間を取り繕うように、前回のお礼を口にする。
それに応えるよう永斗もやっとの思いで話し始めた。
「…なんかすげぇ偶然だな」
「ああ、本当に」
―――“偶然”………?
違う、
オレは望んでいた。心のどこかで待っていたんだ………
もう一度会えたらと―――――
泉は永斗の前回と違う反応に違和感を覚えていた。
「……突然呼び止めて悪かった…
名前呼ばれた気がしたから………ごめん、な」
そう告げた後、泉は静かに微笑んだ。今にも壊われそうな表情、そしてその眸はあの時と同じ、感情のない色が映っている。
その瞬間弾かれたように、永斗を縛っていたものが解かれた。
泉にそんな表情をさせているのが自分自身だということが許せなかった。
放っておけないという思いが益々大きくなる。
永斗を呼ぶ泉の声はまるで助けを求めているような響きを持つ。
「…じゃぁ」
視線を交えることなく、別れの言葉を切り出したイズミを遮るように、手を掴む。
聞きたくなかった。
その続きを………
「待てよ!」
泉を捕らえているものは、一体何なのか……
「来い!イズミ!!」
そしてその泉に捕らわれているのは――――
これは“衝動”だ……
「えっ………ひ、さ?」
解放したかった……泉を捕らえて離さない、その暗闇から―――――
「“ひさ”、だ」
そこにいたのは、紛れもない…あの日と同じ様に儚く微笑んでいる、泉だった……
「イズ……ミ」
自分から捜しに来たというのに、突然現れた泉に驚きを隠せないどころか、名前を呼ぶのがやっとだった。
「驚いた……また会えるなんて思ってなかったから」
「……オレも…」
そう返した後、永斗はまるで金縛りにあったかのような感覚に陥ってしまっていた。
あんなにも心を支配していた泉が目の前にいるのに、いざ会うと気の利いた言葉が出て来ない。こんなことは初めてで、いつもと違う自分が顔を出す。
泉は訪れた不自然な間を取り繕うように、前回のお礼を口にする。
それに応えるよう永斗もやっとの思いで話し始めた。
「…なんかすげぇ偶然だな」
「ああ、本当に」
―――“偶然”………?
違う、
オレは望んでいた。心のどこかで待っていたんだ………
もう一度会えたらと―――――
泉は永斗の前回と違う反応に違和感を覚えていた。
「……突然呼び止めて悪かった…
名前呼ばれた気がしたから………ごめん、な」
そう告げた後、泉は静かに微笑んだ。今にも壊われそうな表情、そしてその眸はあの時と同じ、感情のない色が映っている。
その瞬間弾かれたように、永斗を縛っていたものが解かれた。
泉にそんな表情をさせているのが自分自身だということが許せなかった。
放っておけないという思いが益々大きくなる。
永斗を呼ぶ泉の声はまるで助けを求めているような響きを持つ。
「…じゃぁ」
視線を交えることなく、別れの言葉を切り出したイズミを遮るように、手を掴む。
聞きたくなかった。
その続きを………
「待てよ!」
泉を捕らえているものは、一体何なのか……
「来い!イズミ!!」
そしてその泉に捕らわれているのは――――
これは“衝動”だ……
「えっ………ひ、さ?」
解放したかった……泉を捕らえて離さない、その暗闇から―――――
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