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第2章 帷

青南高校には体育祭や文化祭などという学校行事がない。そんな暇があるなら勉学に勤しめというのが学校側の考えなのだ。強いて言えば、この学校の文化祭は1年に2回ある全校一斉総合テストだろうか…。これは5日かけて全科目のテストを行うものだ。普段からやっている5教科は勿論、それすら事細かに分けられる。理科ならまず、化学、地学、物理、生物といったように大きく4つに分ける。つまり1教科が幾重にも枝分かれし、それがテスト問題として出題される。それに加え音楽、家庭科、技術、美術、保険、体育など…何教科あるかなんて数えただけで気が狂いそうな量だ。学校側が言う、せめてもの配慮というのが、全て筆記のペーパーテストであること、通常のテストより問題数が半分だということらしい。


職員室前に張り出されているのはこの総合テストの結果なのだ。


そんな日々勉強漬けの青南高校にも3年間でたった1回だけ、勉強やテストから離れられる行事がある。


それは………



「明日ある修学旅行についての集会のことですか?」
「ああ、もう来週だからな。最後にもう一度栞を見ながら予定を確認しようと思ってるんだが…」

―――――そう、修学旅行だ。きっと殆どの学校がそうであるように、この青南高校でも2年生で修学旅行がある。
それも月曜日から出掛ける5泊6日の旅だ。土曜日に戻り、日曜日ゆっくり体を休めるといったまさに、夢のような1週間な訳で生徒達のテンションや気合いの入り方ときたら………言葉では表せない程だ。

「それで九条、その書類もなんだが…この間の生徒会の方も明日までになんとかならないか?テスト明けで疲れているところ申し訳ないが…」

……書類?

泉の頭に疑問符が浮かんだ。
そんな泉を察したのか、さらに説明を付け加える。

「九条達2年生がいない5日間分の生徒会の仕事だ」


ああ、随分前に頼まれた仕事過ぎて記憶から消えかけていた。

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