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赤い花~情欲の檻の中で~

第5章 終章~再びの砂漠にて~

「でも、何で、一人でこんな場所まで来たんだ? 君もここからは魔の砂漠と恐れられている場所だと知ってるんだろう?」
 私は微笑んだ。
「それはもちろん知ってる。私がここに来たのは」
 私は言いかけ、次の言葉を飲み込んだ。
―死んでも良いと思ったから。
 だから、死の砂漠と地元の人でさえ迂闊に近づかない砂漠へ一人でやってきた。

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