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男子校にお一人少女

第5章 風邪

舞花「でも、ほんとにごめん……。」


なんだろ。こんなに、慎に謝ったことないのに……。
口が「ごめん」って……言いたがってる。


慎「いいよ。なら、テレビでも見てろ。」


舞花「うん……ごめ……あ。いや、なんでもない。」


また「ごめん」っていっちゃうとこだった。
「ごめん」っていったら、「謝るな」って言われるの
わかってるのに……。


慎「言いたきゃ言え。」


舞花「へ?」


慎「ごめんって言いたいんだろ?」


舞花「え?なんで……?」


慎「それぐらいわかるっつーの。そういうときは
口が落ち着くまでいえっつーの。」


舞花「え?……でも……。」


慎「でもなんて言葉、俺聞きたくない。」


舞花「慎……優しいね。ありがと……」ニコッ


はじめて……慎に笑った。

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