テキストサイズ

遠い幼なじみ

第6章 中学生活

*中庭*




もう面倒だから授業サボっちまおう、という圭ちゃんの意見で、私達は中庭を歩いていた。






さっきから、圭ちゃんが何かを探すようにキョロキョロしている。





何、見てるんだろ?



圭ちゃんをじっと見ていると、遠方に視点をおいていた圭ちゃんの顔が、パッと明るくなった。





私もつられて遠方を見ると、四匹の……子猫がじゃれ合っていた。









「きゃー、猫ちゃんだ!」




見つけるなり、駆け寄るとそれぞれ猫が私に擦りつく。





ああ……癒される…





後から圭ちゃんも来て、馴れた手付きで猫を捕まえ抱き上げる。





圭「みい、いい子にしてたか?」


猫「ミー」



猫と会話してるし。







「その子、みいっていうの?」




圭「ん、ああ。野良だから、あんまり名前つけない方がいいんだろうけど……」




「へー。なんでみい?」



圭「ミーミー鳴くから」




「じゃ、この子は?」





私は四匹いる内の一匹を指差した。





圭「モフモフしてっからモフ」




「この子は?」




圭「コロコロしてっからコロ」




「……この子は」




圭「ちっせーからチビ」






「だんだん名付け方雑になってない!?」




コロなんてもろ犬だろ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ