妹えっち!
第2章 予想外の攻撃性
大会というのは
合気道の小学生大会である
経営側も大変なのだ
ある程度成績を残さないと道場の立ち行きが、と先生は懇願する
「お願い璃乃ちゃん!
璃乃ちゃんなら小6の子も倒して優勝できると思うから!」
「と、言ってるが…
どうする璃乃?」
「えーっと…えへへごめんなさい
大会とかあんまり興味ないなぁ」
悪いくせだった
実力はあるのに無関心
公式の場に出ないから、影でお飾り神童とか叩かれてる
峰斗にしてみれば気分よくない
大事な妹をバカにされて
黙っていられるわけがない
「璃乃、出ろよ」
「お兄ちゃん?」
「優勝したらいい事してやる」
なぜか璃乃は顔を赤らめた
「い、いい事って…?
デートとか…?」
「なんで妹とデートするんだよ
俺の手料理とか
プレゼントとかそんなんだよ」
璃乃は一度がっくりしたが
嬉しい事に変わらなかった
どうでもいい大会に
出ようと思うくらいには
「師範、私出ますよ」
「本当!?ありがとう~!」
「どこまでやれるかわかりませんが
精一杯頑張ります」
璃乃はにこっと笑った