妹えっち!
第14章 好きだから
学校に着いた私は心配かけないよう振る舞ったが元気がなかった
浮かない顔をしていた私を美春と北斗が心配してくれたが、私はどうしても言えなかった
††
休み時間彼氏の哲平がきてくれて私は処刑台にも登るような気持ちで二人きりになれる所についてった
「なんか元気ないね?」
「…うん、ちょっと疲れてて」
「本当に?なんか悩んでない?」
ギクッとした
一瞬お兄ちゃんとセックスしちゃったのがバレたのかと思った
「ほらオレさ、一応彼氏だし…
頼りないかもしれないけど
もっと相談とかしてほしいんだ
璃乃の力になりたい」
そう言って笑ってくれる哲平の笑顔は眩しくて
「璃乃ってなんでもできるじゃん
隙とか全然なくってさ
もっと頼られたいっていうか…
あーなんかオレ恥ずい!」
その笑顔を見るたびに
私は最低な事したんだと思った
罪悪感で上手く笑えない
胸が締めつけてられて苦しい
でも、まさか、言えるわけがない
セックスした事を言ったら
誰と?ってなるだろう
私はそれを答えられない
「…なぁ
やっぱり変だよ
何かあった?」
「えっ、ううん何もないよ」
「オレってそんなに頼りない?」
「…ちょっと進路のこと考えてて」
「進路?」
「私は近場でいいのに
先生がやたら進めてくるの」
「あ~璃乃頭いいもんな!
先生も偏差値高いとこ行かしたくてしょうがねぇんじゃないかな?
…ま、俺は同じ高校行けるから嬉しいんだけどさ!へへっ」
―…知りたくなかった
私は平気で嘘をつき
彼氏は簡単に騙される
彼女が自分以外とセックスしても
全く気がつかない
知らずにキスしてくれる
そんな現実を知った
騙している
ひどくて最低で汚れてる
汚い女…
汚いカラダ…
私は生まれて初めて自分の中にあった汚さを知った