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妹えっち!

第2章 予想外の攻撃性







「ちょっと
そんなとこに突っ立ってないでよ」



 掃除の時間、友達同士で話しているクラスメートをよそに、ひとりもくもくと璃乃は掃除していた

 突き飛ばされて、ちりとりからゴミや埃がぶちまけられた



「………」



 教室の掃き掃除
 璃乃は特別邪魔な場所にいたわけではない



 クラスの中心的の子に、なぜか璃乃は嫌われていた

 理由は知らない
 けれど、何が気に食わないのか何かにつけて絡んでくる

 気づいた時には菌とかバイキンとかそういう風に璃乃は扱われていた

 仲良くしたら絶交だからね?
 その仲良くしたらいけない烙印を捺されたのが璃乃だった



「ストライーク!」
「ちょっと男子~
真面目に掃除しなさいよ~」
「ちゃんとやるって
いくぞ~!
ピッチャー…投げました!」



 ほうきを構えた男子に向けて、もう一人が丸めた乾いた雑巾を投げる

 雑巾は大きく逸れていき都合よく璃乃の頭に乗っかった



「ナイスシューート!」
「ぶはははは!」
「ちょっとやだ~?」
「かわいそー」



 菌女が雑巾女になって
 どっと爆笑の渦に包まれた

 璃乃もうっすらと笑った
 誰も見てないだろうが



「楽しい?」



 カラン、と
 ちりとりとほうきを
 璃乃は手放した



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