テキストサイズ

妹えっち!

第2章 予想外の攻撃性







 その日を境に
 璃乃は攻撃的になった



 今までの無抵抗が嘘のように
 いじめに反抗していった






 朝、机が濡れていれば
 クラス全員の机に水をかけた



 イスがなければ
 堂々と机に足を組んで座った



「仕方ないじゃないですか
イスがなくなっちゃったんですから
別に教科書なんか開かなくても
大体わかるから大丈夫です」






 体操着を隠されれば
 端から端までひとりひとりケンカふっかけて詰問した

 その剣幕と言えば
 目つきが鋭くて怖かった



「どうしよう先生、このクラスには犯人いないみたいです」



 でも困ったなぁ
 璃乃は笑って言った

 目が笑っていなかった
 わかりやすい反応があったので隠した犯人はわかっていた

 翌日、探すまでもなく、体操着は元の場所に返されていた






 本当にケンカになった事がある

 体重が大きい男子が相手だったが取っ組み合いにすらならなかった

 小柄な女子を掴もうとした瞬間魔法のように投げられて何もしないうちに負けていた



 髪を掴む事に成功した男子なんか悲惨だった

 怒り狂ったドラゴンのように暴れ始めた璃乃と取っ組み合って、めったうちに遭って泣き出してしまった

 その圧倒的な力の差に
 化けの皮が剥がれた暴力女に
 クラス全員がぞっとした

 自分もああなるかもしれない
 ほぼクラス全員に身に覚えがある
 今度は自分の番かもしれない






 璃乃は職員室に呼ばれた

 先生や教頭に叱られ
 校長からお話を受け



 そしてとうとう
 璃乃は兄に叩かれてしまった


ストーリーメニュー

TOPTOPへ