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妹えっち!

第2章 予想外の攻撃性







「いい加減にしろ
わからないならもっと叩く」



 璃乃は頬を押さえた



「でも、お兄ちゃん」
「人を傷つけて楽しいか?
いじめる側は楽しいか?
いい加減頭を冷やせ
お前、何がしたいんだ」



 璃乃は押し黙る
 口をへの字に曲げる



「だって、だって…」
「だってじゃない
やりすぎだって言ってるんだ」



 ぴしゃりと言われて
 璃乃は目に涙を溜める

 峰斗はフゥと息を吐くと
 先生方に頭を下げた



「俺のほうから責任持ってよく言い聞かせますんで、今回は大目に見てやってもらえませんか」



 ちゃんと言い聞かせます
 峰斗は低頭したまま言い切った

 璃乃の顔を見たらわかる
 意地でもこの場では絶対に泣きたくないのが窺えた

 峰斗としても
 ただ叱るのではなく
 ゆっくり話を聞いてあげたかった

 先生には悪いが
 璃乃が悪いとは思ってない
 世界中の人間が否定しても
 峰斗は妹の味方だった



「お願いします」



 必死に頭を下げた甲斐あって
 先生方も渋々了承した

 小6の生徒に
 親御さんみたいにされたら
 誠意を汲み取るしかなかった






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