妹えっち!
第19章 峯北凰峰斗 2
「峰斗はすごいわね」
「何が?」
「武術の先生が誉めてたわ
動体視力も、優れているって」
「璃乃のがもっとすげぇよ!
こっからここくらいの距離でさ
投げたボール全部掴むんだぜ?」
詩織は優雅に微笑む
「ねえ峰斗
何か困ってる事ない?」
「姉ちゃん?」
「そうだ
家庭教師してあげようか?」
ワンピースを着た詩織はイスに座った峰斗を後ろから抱きしめる
「ははっありがとう姉ちゃん
でも心配いらねぇよ
俺成績いいし」
「そうだったわね
峰斗は頭もよかったわね
クラスで一番だものね」
「姉ちゃん?」
「お姉ちゃんね…
峰斗に何かしたいの
なんでも叶えてあげるわよ」
「姉ちゃん変だぜ?」
詩織の腕に力が籠もる
胸は峰斗の首に当たっている
背後からの手は次第に降りていきズボンを撫でた
「寂しいのよ…
全然会いにきてくれないから」
「だって俺と璃乃は
家を捨てた父さんの子供だろ
いい目で見られねぇもん
詩織姉ちゃんの口添えがなきゃ
門前払いされてるよ」
峰斗の父は、家よりも使用人との愛を選び駆け落ちした
ゆえにその勘当された父の子供も歓迎されなかった
「そんな奴ら気にしなくていいの
そんなゴミ放っておきなさい
お姉ちゃんは大好きだから
ねえ…つれなくしないで?
お姉ちゃん寂しいの
なんでも言って?」
「って言ってもなぁ…
俺今の生活に不満なんかないよ」
「本当に?
お金に困った事ない?
広い家に住みたいと思った事は?
美味しいもの食べたくない?
兄妹二人じゃ毎日大変じゃない?」
詩織は頬ずりした
いずれ格好いい男性になるであろう端麗な容姿は、可愛さも相まって舐め回したくなる
「あのさ姉ちゃん
俺はお金がなくても狭い家でも
璃乃が一緒で璃乃が笑ってるなら
それでもう満足なんだよ」
口を開けば璃乃璃乃―…
詩織の中に黒いものが芽生える