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妹えっち!

第6章 お兄ちゃんの性事情







 残りの授業は真面目に受けた

 ぼんやり過ごす

 地に足が定まらない
 心ここにあらずで
 今自分が何したいかもわからない



 気づいたら放課後になっていて
 千絵が顔を覗いていた



「なに?」
「早く帰ろうよ」
「いや一人で帰れよ」



 部活でもやればよかった

 峰斗が高一の時
 璃乃は中二であったが
 その頃から璃乃は手のかからない子に成長していた

 璃乃なんかに構わず部活に入ってれば今頃は何も考える必要がないくらい毎日が忙しかったかもしれない



「帰る」
「おぅ、帰ろっか!」
「バイトしよ」
「なになにお金ほしいの?
あたしとっても待遇がよくて
いいバイト先知ってるよ!」
「へぇ?教えてくれ」
「ちうしてくれたらいーよ!
ねちゃぬちゃしたやつ!」
「この分じゃ情報もガセだな」



 ホントだってば~!
 千絵の声が遠くに感じた



 本当にしつこい
 やつが現れたのだ

 斑鳩恵理子
 いつ見ても見惚れる美貌だ



 ――…似てるのだ、雰囲気が
 今の璃乃の雰囲気と

 少し前、呼び出して告った
 好きになれると思った



「プライド高ぇな
そんなに自分がフられたのが
気に食わないってか?」
「そうよ」



 恵理子はプライドが高く、理性的な一面が大きく占める反面、競争相手を潰す非常さも兼ね備えている

 エリは人がいない教室の空いた机に座って足を組むと、クールな表情のまま千絵を見下ろした



「私、とられたの?」



 睨まれた千絵はビクッと震える



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