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第15章 ‐‐:‐‐




「今日は特製なんですよ。シャンパンより、ずっと美味しく頂けると思いますよ。」


マスターはグラスを拭くのを止めては口を付けるまで、私の顔をじっと様子を伺うかのように見つめていた。


私は恐る恐る、
グラスに口を付けてはワインを口に運んだ。



!?



いつもシャンパンは味がしなかったが、今回の赤ワインは味がした。


味はしたが……



この味は



この味は鉄のように苦く、ドロドロとした血のようだった。



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