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第3章 一年前




窓を見ると冷たい雨が勢いよく音を立てて降っていた。
外と室内の温度差が激しいせいか、窓にはうっすらと結露が浮き上がっていた。



結露の向こう側、ようは私の後ろから何かモヤモヤしたものが見えてくる。




後ろを向きたいが、嫌な予感がする。





見たい…
見たくない…



心のなかで葛藤する。



"私は病気なんだわ。"と言い聞かせながら後ろを見た。




やはり誰もいなかった。




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