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運命操作

第4章 運命を操る魔女

その夜、あたしは久しぶりにあの夢を見た。真っ白な世界の中、いつものようにそれは聞こえてくる。

「“魔女”が誰か、わかったか?」
声があたしに問いかけた。あたしはそれに、低いトーンで返す。

「…うん」

「元の運命がどうだったかも、どう変えられたかも?」

「…なんとなくね」

今日のことを話すと、声は、ふうん、とだけ言った。

「そいつが憎いか?」
一呼吸置き、声は尋ねた。考え付きもしなかったことだったため、あたしは驚く。

…どうだろう。あたしは少しうつむき、考え込む。

「うーん…そうだね。運命を変えられたことも含めて、何もかも理不尽すぎて。身勝手に運命を操作した魔女が大嫌いだし、憎いよ」

「殺したいほど?」

「いや…そこまでじゃないけど」

「なんで?」

「なんでって…いくらなんでも、殺すとかいうのはちょっと…」

「ちょっと、何だ?」

「…やりすぎだと思う」

「運命を…人生を好き放題変えられて、そんな風にした原因を取り除くのがやりすぎだって?」

「確かに彼女のことは許せないけど、だからといってその発想は過激すぎじゃないかな」
あたしが真面目な顔で言うと、声は嘲笑った。

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