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運命操作

第1章 そして物語は動き出す

夜、ベッドでゴロゴロしながら、明日の作戦を考える。もう何週間も青木と攻防を繰り返しているが、さすがに相手も人間である、何度も同じ逃避方法や経路を使うと慣れてしまう。

「はあ…いつまで続くんだろ」
席変わったら――長くても、学年が変わったら終わるよね。


ふと、帰り道でした会話を思い出し、心の中で反芻する。

“結構いいと思うけどな~、青木遥”

“そこそこ人気あるしね、彼”

確かに、青木はイイ人だし、結構イケメンだし、彼自身に何か不満があるわけではない。…だけど、違う。そうではない。気持ちを切り替えるのは、そう容易なことではない。


“…でも、だったらなおさら、彼と付き合ってみてもいいと思うけどな”

…そうなのであろうか。この未練を断ち切るには――新しい恋、なのであろうか。彼、なのであろうか。

付き合ってみても、いいのかなぁ。

そんなことを考えながら、押し寄せてきた眠気に、身を任せた――。


気がつけば、辺り一面、白。どこまでも果てしなく白が続く――そんな世界に、ぽつん、とあたしは立っていた。

と、どこからともなく、声が聞こえてくる。

「君か、今回の被害者は」

どこからだろうと見回すが、誰もいない。

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