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後日、病院に行った彼女。
妊娠がハッキリした。
その為に病気の検査は別の日になったが、無事行われた。
メールが来た。
『細胞を採る為に、三回も太い針刺されて、痛かったよ…それに結果が怖い…お守りのストラップ見て思った…助けてって…』
気の強い彼女だが、やはり怖いものは怖いか…
これから、俺に何がしてあげられるだろう…
彼女はこの検査の為に（検査は一回で済まなかったし、検査の度、後日結果も聞かなければならないので）何度か休みを変更しなければならなかった。
彼女は、それを上司に頼むより先に、いつが検査で、いつが結果が出てと、俺に話してくれていた。
暫くの間は。
いつの間にか、検査結果など、周りの方が先に知るようになっていた。
どうやら、胸の病気は、何か出来ていて、それは、あまりいい出来物ではないらしい。
それが分かった頃から、彼女は俺に、普通に話はするが、病気のことに触れなくなっていたのだ。
理由は分からなかったが、壁を作られてる気がした。
だから、俺は少し彼女から遠ざかった。
そんなある日…
職場では朝、業務の伝達を聞く。
その場所には、一つだけ二人掛けのソファーがある。
彼女が先に座っていた。
俺がその場所に入った時には、彼女の隣しか空いてなかった。
だから、そこに座った。
また、同じ日に、たまたま狭い通路で、前を歩いていた彼女の後ろから、俺が足を少し踏んでしまった為に、彼女の歩みが止まってしまい、身体が触れ合う、と云うことがあった。
その日の帰り道、別の道に別れたのに途中で又会う、という偶然が起きた。
しかも、それが一度ではなく、二度も起こったのだった。
俺の車の後ろに付いた彼女。
電話を掛けてきた。
「なんでこんなに会うのよ(笑)」
「よく気付いたじゃん(笑)」
「同じ車だなぁって思ったら、ナンバーも一緒だった(笑)」
「ビックリだね(笑)」