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?…好き…?

第39章 したい…

自ずと答えが見つかる様な気がする。
だから…
確かめるしかない…
俺は、彼女の役に立ちたいのだ。
本来、なるべきではない関係に、彼女も俺も、お互いなっている訳だが…
それを差し引いても、彼女は大変な思いをしてきている。
親の離婚…
持病…
夫との問題…
流産…
妊娠と乳癌…
子宮頚の病気…
軽く、俺が知っているだけでも、どれだけの苦労、どれだけの問題が、彼女に襲いかかっているのだろう…
俺は、彼女を救いたいのだ。
とは言えど、俺に、彼女の病気が、治せる訳じゃあない…
俺に、彼女の夫を、どうにか出来る訳じゃあない…
俺に出来るのは…
彼女の心を、彼女の気持ちを、癒やす事、彼女を楽しませる事、そんな事ぐらいだ…
いや…
それさえも…
いったい、俺は彼女に何をしてきたのだろう…?
彼女に何が出来るのだろう…?
本当に、俺は彼女に恩返しをしようとしてるのか?
ただ、彼女の魅力に負けているだけなんじゃないのか?
彼女の事を想って。
彼女の為を考えて。
そんなのは、ただの言い訳ではないのか?
他人に、そう言われても仕方ない。
そう思われてもしょうがない。
俺は、彼女を抱き、今も、その彼女の魅力にとりつかれ、忘れる事が出来ないのだから。
本当に、俺はいったい、どうしたと云うのだろう…?
いい歳をして、たかが女一人、しかもその自分と歳の変わらぬ、どころか一つ歳上のおばさん、2人の子持ちの、人妻相手に…
何をこんなに、心を揺さぶられているのだ?
どうしてこんなに、考え込んでしまうんだ?
いったい何に、怯えているのだ?
俺には妻が居る。
子供達が居る。
もし彼女を失ったからと言って、何が問題だと云うのだ?

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