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?…好き…?

第5章 家族…?

チビは、俺に飛び付いて来た。
どんだけ、気に入られとんじゃ?
車に乗る。
「どっか駅でヨロシク、って何処行くの?」
俺を何処かに送るには逆方向だ。
「まだ、いいでしょ?」
「俺、夜勤明けスけど?」
結局目的という目的もないまま、ドライブだ。
でも、楽しい。
暫くすると、彼女の家の最寄り駅より、俺の家に近い駅に向かってくれた。
途中ショッピングセンターに入った。
中を彷徨いた。
彼女達はたまに来るところらしい。
チビが無料のキッズスペースで遊びたがった。
遊ばせてやった。
彼女はすぐ隣のマタニティ売場を見ていた。
反対隣には千円カットの床屋がある。
「カットしてきていい?お腹大きくなると、カットも大変なんだぁ」
「行ってきな、チビ見てるよ」
俺はチビのお父さんかよ…?
てことは…彼女の夫…?
いやいやっ、何考えてんだ俺…
カットを終え彼女が戻る。
チビをカートに乗せ、俺が片手で押して歩き出す。
反対の手を彼女に差し出す。
彼女はその手を握った…
家族に…見えるかな…

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