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?…好き…?

第1章 俺と彼女…

「それでも、その気もないんだから、ラ○ホとか簡単に言わないの。俺がホントにしたくなったら困るでしょ」
「だからぁ、別に何とも思わないって」
「じゃ、次遊ぶとき直にラ○ホ行く?」
「いいよっ」
「馬鹿言ってら」
その日はそれで解散した…。
確かに彼女に好意はある。
しかし、妻を、家族を、大切に思っている。
その日はつい彼女に甘えてしまったが、仕事のこと、家庭のこと色々あっての只の甘えだと自分では思っていた…
彼女が、俺を子供、弟か何かに思って優しくしてくれているからだと…
暫くして(2週間程だったろうか)彼女の娘が病気になり、保育園を休まなければならなくなった。
当然彼女は仕事に出られない。
「移る病気だってだけで本人元気なんだよ~、有休なくなって欠勤しなきゃならないし、退屈だし~」
「今日そっちの近所襲撃しよっか?」
「いいよ、来て来て」
初めて彼女の家の近くに行く。
子供にちょっとしたオモチャを見舞いがわりに持って行き、コンビニで待ち合わせた。
「今日は子供に見舞いしただけだよ、そろそろ帰りな、旦那も帰るだろ」
「ったく~、こうゆう時に限って、アイツ仕事近くでしてんだよねぇ」
彼女少し考えた後に携帯電話を取り出す。
「もしもし、今どこ?ご飯出来てるから。ちょっと買い物してるの。じゃあね」
「これで良しっと。ラーメン奢ってくれる?」
「え?イヤ、まぁ、ラーメンくらいなら出せるけど…」
「一緒に食べ行こ。ラーメンなら子供も喜ぶし。」
「マジで言ってんの?旦那早いんじゃねぇの?」
結局行った。
前に子供に会ったのは職場のイベントの時だったか。あの時は人見知り激しくて、誰にでも泣いてたな。考えてみれば、個人的に子供に会ったのはこれが初めてだ。
なのに何故だろう、子供が俺になつく。
あっという間に時間が過ぎてゆく…
食事が終わった。
子供は彼女の車の中。
彼女は俺の車に乗り込む。
「今日の奢りのお礼は何してくれるのかな(笑)」
「手ニギニギしてあげる」
彼女は俺の手を握り締めた…
「ったく俺にどうなってほしいんだか」
「別に、ずっと、ずーっと、このまんま…」

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