
?…好き…?
第10章 退院…
職員駐車場へ急ぐ。
仕事帰りに、こんなに急いでいるのは、初めてかもしれない。
自分の車に辿り着く。
夜勤明けに、シルバーの車体が眩しい。
荷物を放り込む。
運転席に乗り込みエンジンをスタートする。
カーナビと携帯が繋がるのを待ちながら、すぐに車を出した。
ほんの僅かな時間が、とても長く思える。
早く繋がれ…
やっと繋がった。
とはいえ、走行中は操作出来ない。
なんでこんなときに限って、信号待ちとかに、ならないんだよっ!
暫くして、信号待ちで車を停めた。
カーナビを操作して、彼女に電話する。
呼び出し音さえ長く感じる。
早く出て…
まさか、もう帰ろうとしてる…?
それで携帯が鞄の中とか…
「もしもぉしぃ~」
出た…
いつもの、幼い声…
良かったぁ…
「もしもし、お早う、何だよ、あのメール?帰っちゃおうかなって?」
「私、気まぐれだからぁ~(笑)」
「何だよソレ?ホントに帰るのかよ?」
「どおしたいぃ~?」
「どうって…行くから待っててよっ、今まだ病院ん中?」
「うん、そう」
「ずっと病院で待ってるんじゃ、退屈だよな」
「じゃ、向かいのレストランでケーキ食べてる、やっと自由に食べられるし」
「それいいね、それじゃレストランで待ってて、ここからなら、25分以内で行くからっ!待っててよっ!」
ひたすら車を走らせる。
会いたい…
早く…
たった一晩会わなかっただけなのに…
退院した彼女の顔が見たい…
でも…
会ってからどうする…?
15分でレストランに着いた。
「待ち合わせですっ」
案内された先に見慣れた顔…
「早かったじゃない」
「思ったより道空いてた」
「アナタこないだ誕生日だったでしょ」
「あぁ、そうだけど?」
「すみません、この人、今月誕生日なんです~」
彼女は店員に言った。
「ちょっ…いい歳でハズカシイょ…」
「いいじゃない、写真撮ってもらって、サービスのアイス貰いなよ(笑)」
ぬいぐるみやら作り物のバースデーケーキやらが置かれ、カメラを向けられる。
「お客様もご一緒にどうですか?」
店員が彼女に言う。
「あ、いいです~」
「ハズカシイだろっいい歳した男が一人じゃっ」
「え~、いいじゃな~い」
「一緒に写れよっ」
「どうぞ、お客様」
店員もやり取りを見て勧める。
「ホラッ、早くこっち来いよっ」
ついに、彼女は隣に座った。
仕事帰りに、こんなに急いでいるのは、初めてかもしれない。
自分の車に辿り着く。
夜勤明けに、シルバーの車体が眩しい。
荷物を放り込む。
運転席に乗り込みエンジンをスタートする。
カーナビと携帯が繋がるのを待ちながら、すぐに車を出した。
ほんの僅かな時間が、とても長く思える。
早く繋がれ…
やっと繋がった。
とはいえ、走行中は操作出来ない。
なんでこんなときに限って、信号待ちとかに、ならないんだよっ!
暫くして、信号待ちで車を停めた。
カーナビを操作して、彼女に電話する。
呼び出し音さえ長く感じる。
早く出て…
まさか、もう帰ろうとしてる…?
それで携帯が鞄の中とか…
「もしもぉしぃ~」
出た…
いつもの、幼い声…
良かったぁ…
「もしもし、お早う、何だよ、あのメール?帰っちゃおうかなって?」
「私、気まぐれだからぁ~(笑)」
「何だよソレ?ホントに帰るのかよ?」
「どおしたいぃ~?」
「どうって…行くから待っててよっ、今まだ病院ん中?」
「うん、そう」
「ずっと病院で待ってるんじゃ、退屈だよな」
「じゃ、向かいのレストランでケーキ食べてる、やっと自由に食べられるし」
「それいいね、それじゃレストランで待ってて、ここからなら、25分以内で行くからっ!待っててよっ!」
ひたすら車を走らせる。
会いたい…
早く…
たった一晩会わなかっただけなのに…
退院した彼女の顔が見たい…
でも…
会ってからどうする…?
15分でレストランに着いた。
「待ち合わせですっ」
案内された先に見慣れた顔…
「早かったじゃない」
「思ったより道空いてた」
「アナタこないだ誕生日だったでしょ」
「あぁ、そうだけど?」
「すみません、この人、今月誕生日なんです~」
彼女は店員に言った。
「ちょっ…いい歳でハズカシイょ…」
「いいじゃない、写真撮ってもらって、サービスのアイス貰いなよ(笑)」
ぬいぐるみやら作り物のバースデーケーキやらが置かれ、カメラを向けられる。
「お客様もご一緒にどうですか?」
店員が彼女に言う。
「あ、いいです~」
「ハズカシイだろっいい歳した男が一人じゃっ」
「え~、いいじゃな~い」
「一緒に写れよっ」
「どうぞ、お客様」
店員もやり取りを見て勧める。
「ホラッ、早くこっち来いよっ」
ついに、彼女は隣に座った。
