S×強気で恋になる
第65章 暴君甘えん坊
「純平何か手伝おうか?」
「・・・いいよ、俺やるし」
「うん。だから手伝わせて。火傷するぞ」
「ガキ扱いやめろ。成人してんだ、社会人だぞ?!ふざけんなって。俺にできるってんだろ。」
「純平、鍋吹きこぼれてる。ガス消えるぞ。危ねぇ。」
「っー!!も、そんなにやりてーなら手伝わせてやるよ。」
「はいはい、手伝わせてくれてありがとう。」
「なんだそれ。なぁ、和也・・・・。」
突然純平が何かを言いたそうにする
「なに?」
「・・・相談っーか話あんだけど。」
熱っ、と手をふりながら
純平か小さい声で言う
「相談?話聞いてやるから、話して?」
俺がそう言いながらパスタを渡すと純平が目をじっと見た
「・・・やっぱ、いい。なんかわりーな。また、・・また話聞いてくれ」
「あぁ。純平、真ちゃん起こしてこい。そろそろ飯だって」
「えー。あいつ寝起きと腹減ってるとき、極上に機嫌悪ぃーから嫌だ。ライオンみてーだし。怖い」
「馬鹿。起こしてこい。なんかあったら、俺がいるから。あと、鯖フグ焼いて終わりな、飯やっとく」
「えー・・・・うーん、」
曖昧な返事をして歩き出す
チラッと振り返るけど、和也は料理に夢中で
俺が振り返ったことにも気づかなかった
部屋の扉を開けると
部屋が真っ暗で真一がベッドに横たわっていた
着替えてるし・・・
起こそうとそばに座ると
包帯している腕が目に入る
きっと、痛かったよな・・・
ごめん
そう思いながら、背中をさすった
「岡崎ー、飯できたぞー、起きろー、おーい」
ほら、起きねぇ
も、やだ
寝かせといたらいいんじゃねーの?
いろんなことをぐるぐる考えながら
少し強めに叩く
「岡崎ー!飯食っちゃうぞー!なくなるぞー!起きろー!」
ちょっとぐらい、起きろよ!!
そう思いながら、ゆすると真一が寝返りをうち
横に座っていた俺を無理矢理抱き寄せ
俺は真一の横に倒れてしまう
そのままそれをいいことに、真一が寝ぼけながら俺の上に乗った
「ちょ!!!ちょ、っと、重ぃって!!ちょ、肺、押されてる、から!!くそ、和也!!!和也ー!!!!」
いい加減にしやがれ!!
そう思って蹴りたいのに
膝を割って間に足を入れられ
本気で身動きが取れなくなる
寝てるから脱力してて、重い!!
っ、も、くそやろー!!!