S×強気で恋になる
第65章 暴君甘えん坊
誰もいない自分の部屋で
休憩をしていた
ぼーっと中庭を眺めていると
ノックする音がきこえる
誰だよ、休憩だぞ
そう思いながら気怠く返事をすると、入ってきたのは悠二さんと付き合った今でも、変わらずかっこよくて俺の大好きな人だった
「あ!!岡崎さぁん!どーかした?」
「抗生剤くれ。このくそ忙しいときに、微熱でだるいんだ。鬱陶しくて仕方ねぇ」
口調はいつもと同じだけど
全然覇気がなく、目は俯きがちで
額は赤くうっすら汗をかいていた
本当に微熱・・・?
そう思いながら、薬をとりにいく
「早くしてくれ。飯まだなんだ。まだ仕事残ってんだよ」
「・・・。わかったけどさ、処方する前に、一応医者的なことさせてよ」
「大丈夫だから。これでどーかなったら、自己責任。抗生剤で大丈夫、いつものやつだよ」
「悠二さんとそっくりだな。すぐ意地はるんだから。いいから言うこと聞いてよ。とりあえず、熱だけでも測って」
「それはだめ。熱測ると余計に怠くなる。微熱だってわかってんだから、測る必要あるか。」
「10秒で測れるだろ?!一瞬なんだから、脇かして」
そう言うと、はぁっとため息をついて
真一が体温計を手に取る
白衣をきてるからぱっと見わからなかったけど、
白衣の下にセーターを着ていた
寒い・・のか・・?
風邪か。岡崎さん無理するからなー。
温室育ちなんだから、無理しなきゃいいのに