S×強気で恋になる
第65章 暴君甘えん坊
突然思いっきり殴られて目を覚ます
「っごほ、・・・っ、ん、・・・・」
「立て。」
突然目の前にいた安藤がそんなことを言って
言い返そうとする
けど、
自身の状況に気づいて俺は黙ってしまった
全裸で、・・・両手縛られて
首には首輪がつけられて
狭いクローゼットのようなところの柱に
繋がれていた
狭い・・・部屋・・?
「黙ってないで、立て。お前を飼ってんだから、主人は俺だ。いい子にしてたら可愛がってやる。」
わけのわからないことを言われ
体が小さく震えていた
従うようにスクッと立つと
安藤がニヤニヤした
「これから一言も喋るな。いいな?お前は犬だ。何かあったら、ワンって言え。返事は?」
「・・・・ざけんな。解け。警察に言うぞ。」
「それは困るなぁ。しばらくそこで反省してろ。トイレしたくなったら、そこのペットシーツにしろよ?」
「ちょ!!いい加減に、っ、いっ、・・・・」
「あんま調子乗ると、体無茶苦茶にするぞ。」
ゾクッとして一瞬怯むと
ぐっと抱き寄せてキスをされる
「いい子にしてたら褒めてやる。お前は犬だ。俺を喜ばすことだけを考えろ。」
そう言われ、バタンと扉が閉められる
このときは、まだ安藤がふざけてるだけだと
思ってたし隙があればいつでも逃げ出せる
そう思っていた
真一好きなやつって怒ると何すっかわかんねーやつばっか。犯罪だろ、これ
呑気にそんなことも思いながら
狭い3畳くらいのクローゼットの中で
じっとしていた
天窓から外を眺めながら
次、安藤がきたらどーするか
とりあえずこの首輪と括られてる両手をどう自由にしてもらうか、
そればかり考えながら
俺はまだそんなに深刻に捉えてなかった