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S×強気で恋になる

第65章 暴君甘えん坊



それから何時間もたち夜になり朝が来た


いつ・・・開けてくれんだよ・・・・



っ、喉渇いたし・・・
ちょっと腹減ったし・・・



なによりこの狭い部屋が
俺にとっての凶器だった


早く出してくれねーかな
とか
安藤開けてくれねーかな
とか

そう思うたびに
俺が小さかった頃と重なり
それを執拗に思い出し
精神的に疲れていた


はぁ・・・・・

土曜日か・・・
月曜の夜には返してくれんのかな・・


てゆーか、俺また真一に心配かけてんのかな


情けねぇ・・・



そう思っていると、誰かが動く音が聞こえたり
テレビの音が聞こえたりする


も、やめてくれ・・・

頭の中には真央ちゃんとお母さんの笑い声が
響いていた


っ、


くそやろう・・・ーーーー




そう思いながらじっと目を閉じていると
玄関の閉まる音が聞こえた




出かけた、のか?


・・・水くらい飲ませろよ



っーか、風呂も・・・



すっげー屈辱なのに
我慢して膀胱炎なって笑われるほうが悔しくて
トイレはペットシーツにしてしまっていた


・・・心折られるな


真一でも俺にこんなことしねーぞ・・・



そう思いながら、いつしか安藤のことばっかり考えて
彼が帰ってくるのを待ちわびた






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