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S×強気で恋になる

第66章 慣れと諦め

なんとか病室に着くと岡崎は待ちきれなかったのか
立ってウロウロしていた


「純平!馬鹿野郎!!!!てめ、ぼーっとしてっから!!!無防備すぎんだろ!なんで、安藤に捕まったんだよ!!!!心配かけんなよ!!!!・・・っ、心配するだろー・・・」

そう言って
岡崎が本気で怒鳴ると純平がなぜか俺の後ろにくっついて隠れるような仕草をする

「は?」
「なんで藤間に隠れるんだよ!!!主人は俺だろ?!はら、抱きしめてやるから、おいで。って、聞いてんのか?!あ?!」

別に俺にとっちゃあいつもの岡崎だけど
横山さんにとってはそうじゃなかったようで
俺はかすかに背中から震えが伝わってきていた

「ちょ、・・・待て。岡崎、怒鳴るなよ!・・横山さんビビってんだろ!?」

「・・・なんで、ビビるんだ。俺だろ。純平目を見ろよ、おい。・・・いい加減にしろよ」

そう言ってカツカツと近づいてくる岡崎を
俺はお節介かもしれねぇけど
なんか横山さんにも理由がある気がして
思わず、近づけないように間に入っていた

「飯・・・飯まだだからだな。おい。お前のためにコソコソしたお礼、横山さんとご飯行く権利な。今から借りるぞ。飯食ったら返すから、お前も家帰っとけ、」
「てめ、今の今だぞ!?なんで飯なんだ!!俺と、っ、・・・ゴホッ・・ゴホッコホゴホ・・・・あっ、ちょ、待てよ!!」

俺がむせてる間に少しずつ後退し
待て
と叫ぶ頃には扉から出て行ってしまっていた


っ、くそ!!!!!
咳とまれ!!!!!


っはぁー・・・
俺はまた


またやらかしたんだろーな


俺のものだろ?
俺の犬だろ?


心配かけてごめんねーって
ペロペロって頬舐めてくれるくらい
すり寄ってこいよ・・・

俺様好みににちっとも懐いてねぇ



どーせ。また純平の気持ちがどーとかなって


俺が悪かったんだろーな



・・・はぁ



親っーか、兄貴みてーな気持ちだな。
本気で心配してっから
つい怒っちゃうんだよなー・・・


言い過ぎたのかなとか、口調が強かったのかなとか
反省点がありすぎて

それはそれで俺を悩ませた

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