S×強気で恋になる
第66章 慣れと諦め
そのまま真一は帰ってくることなく
和也と美紗子さんと晩御飯を食べ
俺は和也の部屋で飲んでいた
「純平、ご機嫌だな」
「んー、・・・俺、今日幸せだー・・真一は?」
「遅いな、どこ行ったか知らねーの?」
「さー・・。おっ、チーズ開けていい?」
「いいけど、あんま飲み過ぎるなよ?」
「わあってるよー。俺、真一待っとくしー、あいつに言いたいこと、・・ある、からー」
そか、っと相槌をうつと
純平がニヤニヤする
気持ち悪いくらいニコニコして
ご機嫌なのはいいけど
このあと泣くかもしれねーし
早く真一帰ってこいよ・・・!!!
純平、できあがっちゃったよ
そう思いながら、酒をつぐと純平に怒られる
「聞いてたー?俺の話、なぁ、聞いて、あのさー・・」
さっきも聞いたよ・・!!
そんなこと言えないけど
純平はずーっと同じ話をしていた
と、突然さみしそうに呟く
「・・・真一まだかなぁ」
「!!・・ちょ、泣くなよ!?待ってるんだろ?あ、アルバム見るか?真一が小さい頃の・・・な?!」
「おー、見たい。あいつ、絶対、怖いんだろー?」
「いや?真一、結構可愛かったぞ?怖かったのは隆彦だ。真一が怖くなったの中学あたりからだし。」
「・・・そーなのか?・・・あー、これ、雅文?ちっちゃ、・・女の子みてーだな、・・」
よかった、落ち着いた
そう思いながら
ペラペラめくっていると一枚の写真が落ちた