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S×強気で恋になる

第66章 慣れと諦め

「なんだよ、ニコニコすんな。・・・逆か。いっつもニコニコしてろよ。」

そう言って真ちゃんが純平の顎を持って
口角をギュッとあげる

純平顔小っさ・・・
そのやりとりを見ながら
俺は端でワインを飲んでいた

写真、真ちゃんに見つかる前に隠さなきゃな・・
そればっかり考えていた

「んー・・真一どこ行ってた?・・いい匂い・・」
「またあとでな。・・・見ろ、戦利品」
「・・・んー、なにそれ・・・あかいー、くろいー?しろいー?」
「馬鹿!真一!んなもん見せんな!!」
「めずらしーな。和也が真一だなんて。照れる」
「黙れしまえ。っーか捨てろ。」

真ちゃんが見せたのは
小瓶に結構な量の血と精液とが混ざった液体だった
赤黒くて、白いのは少し周りについてる程度で
何色なんて色じゃなかった

「純平に見せてから捨てようと思ってたら、こいつビビんねー。つまんねーの」

真ちゃんがそう言って、それをゴミ箱に投げ捨てる
と純平が真ちゃんの両頬を両手で包んだ

「・・・怒らないでー・・・真一、あのな、」
「ちゅーしたくなるな。んな可愛い顔でこっち見るな。」
そう言って、真ちゃんが
ぐっと純平の腰を引き寄せると
純平が嫌そうな顔をした

「やっ、・・・やだ、・・!!」
「純平。俺の手怖いか?俺はなんもしねーだろ、安藤と同じにすんな。殺すぞ」
「離してやれよ。ビビってんだろ。せっかく話そうとしたのに、お前がいらんことするから純平また黙ったろ。お前のそーゆーとこがだめなの。いい加減学習しろよ。」

そう言うと、純平がスルッと真ちゃんから離れ
机にあったワインを飲み出す

「純平、お前もう少し大人になれよ。酔っ払ってるときはいいけどさ、お前恋愛する気ある?俺と真剣に向き合えよ。」

真ちゃんがブツブツ言うけど
純平は完全に酔っ払ってて
ずっとニコニコしていた

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