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S×強気で恋になる

第66章 慣れと諦め


んー・・・・・

寝返りをうちながら、純平を抱き寄せる


なんか濡れた・・

そう思って目を開けると
暗闇の中でかすり泣きの声がした


またか・・・いや、久しぶりか?


そう思いながら、怠い体を起こし
ライトをつけた

そして、そのままベットから離れ
タオルをとりに行き、再びベットに腰かけた


今何時だよ・・・
まだ明け方、っーか全然寝てねーだろ


ふぁー・・・ねむてぇ・・・



そう思いながら、横に滑り込み
しくしく泣いて頬を濡らす純平の前髪を
かきあげ体をゆすった

「起きろ。おい、・・起きろ・・・純平、起きろ」
「・・・っん・・・・・」
「また夢か?涙拭け。寝ような、ここにいるから」
「・・・・・・」


黙って泣きながら、純平が俺の胸に顔をうずめる


こーゆーときだけ、可愛くなりやがって
背中をさすりながら頭を撫でても
嫌がらなくて、純平は何が悲しく何に泣いてるのかわからないけど、寝るまで涙を流し続けた



しばらくして、寝息が聞こえ出す

「・・・・・寝た?・・ぐっすり寝ろよ?」

そう呟いて、抱きしめていた腕をゆるめた


夜涙が出るのはストレスもあるらしい
泣いて発散してんだと


ストレスかぁ・・・
嫌な夢、怖い夢、・・・


ストレスの原因って俺か?
いやいや笑えねーな


・・・かもな


苦笑しそうになり、ため息をつくと
純平が俺の真似みてーに
手を伸ばして頭を触った

そしてそのまま目を閉じたまま呟いた

「・・・寝ろよ・・」


「ばか。お前が言うな。・・・頭撫でてよ、もっと」
「・・・スー・・・スー・・ーーー」

寝んなよ・・・

ふざけんな、この野郎


俺だってもっと癒されてーし
そりゃあ、・・たまには甘えてーし・・
安心してーし・・・・

愛されてるなーって思いてぇ



俺だって不安になるとき
寂しくなるとき
悲しくなるとき


・・・あるんだからな


医療現場で働いてる医者だぞ・・・


勝手に人を最強無敵にするな



そう思いながら目を閉じると
純平にギュッと抱きしめられる


・・・狙ってんのか?
ほんと、このタイミングで可愛いな

俺のこと離すなよ?











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