S×強気で恋になる
第67章 岡崎と藤間と片瀬と犬(オレ)
「なに泣いてんだよ」
「え・・・あ、ごめん、・・顔・・洗ってくる・・」
「そーしろ。廊下でて右曲がって左手のドアが洗面所」
そう言うと、パタパタと走っていく
なに泣いてんだよ
もー、岡崎もういいだろ
はやく帰ってきてやったらいいのに
あいつも残酷っーか、鬼っーか
すぐそこで働いてるくせに
なんで言わないのかねぇ
そう思いながら、カレーをよそう
と顔を洗ったのか、純平が戻ってきた
「泣き虫だな。」
「・・・おかしい、よな、俺・・・・・」
「抱きしめてやろーか?人肌恋しいんだろ。」
「いい、・・・・・カレーうまそうだな」
「だろ?グリーンカレー。辛い方がいいのか、甘いのがいいのかわからなくて、全然辛くないのにした。食欲あるのか?」
「ある。うまそう。俺辛くないカレー、大好きなんだよ、知ってたか?」
「知らねーけど。・・・笑ってる方が可愛いぞ。なんで、そんなに落ち込む」
そう言いながら、目の前でカレーを食べる純平の頭を撫でた
すると黙々と食べていた純平が、手を止めて
涙目でこっちを見た
「俺・・・・なんか、したの、・・かなぁ・・・」
「・・・泣くなって。なんもしてねーんだろ?そしたら、待ってろよ。」
「・・・・また、・・捨てられたのかなぁ・・・俺・・なにがいけないのか、わかんねぇ・・・・っく・・」
そう言って、また泣き出した純平を抱きしめる
「だから、岡崎がお前に仕事って言ったんだろ?そしたら、待ってるしかねーだろ。そんな顔で過ごさなくてもいいだろ?」
「・・・・どれくらい、待てばいいの?」
「んな目で俺を見るな。岡崎にも考えがあんだろ?尊重してやれよ」
「・・・・・俺のこと忘れたのかな・・・」
「はぁ?ムービー見せてやるから、黙れよ。それ以上、可愛いこと言ったらちゅーして黙らせるからな」
「・・・こんなに依存してるって、思ってなかった・・」
「岡崎の毒牙にやられたな。ほら、再生して」
そう言われ、俺はソファーの上で藤間に包まれ、藤間の肩にもたれかかりながら再生を押した