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S×強気で恋になる

第70章 出張大波乱!

目を閉じると、昔のことを鮮明に思い出した
そして藤間との出会いも


ー 和也ー!待てよ、俺も一緒に行くー!
ー 真ちゃんはダメだって。俺の友達に手ェ出すだろ?
ー えー。だって家にいたら隆彦に・・。
ー わかったから、俺の友達にキスするな。わかった?
ー 俺好みがいないことを祈るよ


3つ年下の弟はゲイだった
兄貴たちもゲイ
末っ子は女みたいで、それなのにゲイ

わけがわからなかった

明らかに周りとは違う


学校に行けば、男からも女からもちやほやされ
芸能界から誘われたり、モデルの仕事の依頼が来たり
日常的にそんなこともあった


でも、何かが変で

俺はおかしなエロ親父とは同じにならない
凛とした元モデルの母親みたいになるんだ

そう決めて

家族で唯一ゲイ反対を掲げていた


それなのに・・・・!





真ちゃんが大学に入り、俺は卒業目前だった頃かな?
俺は何人か女と遊んだりお付き合いしたりもした

ゲイだけにはならないって守り続けてた


純平に出会って、触りたくなって触ってヤッて
俺は今バイになってしまったわけだけど

あの頃はまだ男なんで興味なかったんだ


「和也。中高一貫のときからの友達。お前に紹介してなかったろ。今日は部屋で課題やんだよ。・・・藤間楓だ」

「こんにちは」

ふわっと風をまとって、柔軟そうで綺麗な子だなって
一瞬思ったけど、顔も手も喉仏も全部男でしかなくて
興味は一気になくなっていた

「楓くんか。真ちゃん、わがままだから困ったことがあつたら俺に言って。まあ、ゆっくりしてって。」

「和也はゲイ大っ嫌いなんだ。俺の兄貴なんだけどな。・・あ、俺腹減ったからキッチンから食いもん持ってくる。藤間なんかいる?」

「・・・・・・・いらねぇ」


そう言うと、真ちゃんが部屋を出て行き
なぜか俺と二人になる


なんか会話しなきゃ、かな、
とかいろいろ気を遣って考えていると

突っ立って部屋をキョロキョロしていた藤間が
ベットに座って雑誌を読んでいた俺の目の前にきた


え?


は?





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