
S×強気で恋になる
第70章 出張大波乱!
煌びやかな廊下を歩く
診察を終えて夜の飛行機で関西に辿り着き
純平と二人きりになるタイミングを待っていた
案外早い時間でよかった
七瀬も手が早いね
そう思いながら、藤間が間に合うことを祈る
和也と純平がはぐれたことは想定外で
どっちも地図でうつる丸い点から目が離せなかったけど。俺もなかなか必死だよ
和也は真面目だ
本来なら絶対にありえない道も
緊急事態には結ばれたりするもんだろ?
苦笑しながら、一つの部屋に辿り着く
インターホンを押すと
物音が聞こえ
かなり酔っ払ってるのか
ラフな格好になぜか裸足の純平が
ほんの少しオートロックのドアを開けた
「っ、だれー・・・?」
「・・・知らない人がきても、酔っ払ってるときは真っ先にドアを開けない。まず、インターホンで確認しろったろ、アホ犬」
そういうと、思いっきりドアを開けて純平が俺に抱きつく
「なんで!?なんで!?なんでー!!」
「俺お前の彼氏だから」
「・・・嬉しい・・・・・」
「待て、泣くな・・・これ、見ろ。アルバム・・・」
「お土産?あ、これずっと寝室にあったやつ」
「お前にあげるためなのに、見もしねー。・・・一緒に見ような。お邪魔しまーす」
そう言って部屋に入ると
純平は俺の後ろを歩きながら
本当に嬉しそうにする
藤間は純平の過去をそんなに知らないから
置いてくことも想定内
そこで俺登場で、こいつ安心させて
真一大好き♡って思わせる計算
俺って本当、最低だけど
いいじゃん、好きなんだもん
ずりーこと、したくなるくらい
純平単純だから
