
S×強気で恋になる
第70章 出張大波乱!
そう言うと同時に真一が振り返る
「わ!!!」
「?・・・何驚いてんだ。俺の横か前歩け。すぐ迷子なんだから」
「・・・・・うるせーよ。」
そう言いながら早歩きで横に行くと
真一がニヤニヤしていた
「前歩いてさ、振り返ってさっきの言えよ。」
「はぁ?さっきのってなんだよ!!」
「・・・・・べつにー?ほら、行くぞ」
そう言ってまた早歩きを始める真一の横を歩く
言えよ、俺
言っちゃえよ
そう思ってるのに
顔ばっか赤くなってなんも言えなくて
真一が俺に合わせて黙っててくれてんのに
優しい顔でこっち見んのに
それも顔を逸らして
レストランについても一言も喋れなかった
「・・・お前童貞?」
「なんわけねーだろ。中学のときから俺売られてんだから。」
「・・・・のくせプレイボーイじゃないね。お堅い童貞君だよ、純平は」
「んなことねーって!!っーか、いきなりなんなんだよ。」
「久しぶりに縛ってもいい?今晩。無理矢理やって極限まで追い詰めてあげる。そしたら素直になるから純平」
!!!!
「だめ。今日はもうヤッたから、おしまい」
「・・・一日三回の約束だろ?まだ一回だ。」
「ッゴホッゴホ!!!」
「水でむせんな。にしても純平、よく喋るようになったな。前は返事くれーだったのに。」
「・・・・・・・お前が変なことばっか言うから・・」
「お前が口答えばっかするから」
「真似すんなよ!」
「真似してねぇだろ!」
「その言い方だよ!」
「どの言い方だよ!」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
冗談を言いながら純平を見る
可愛いな、ガキ
腹いっぱいって言ってるくせに
メニュー見てんじゃねーよ
「・・・・・グラタンにすんだろ?」
「このグラタン高い・・・。」
「ファミレスと一緒にすんな。気にせず頼め」
「まだ迷う・・・」
女かお前は
そんな言葉を飲み込みながら、純平を見ると目が合う
「お前は・・・何も心配しなくていいからな。」
「んだよいきなり。心配しなくても、お前の奢りで食うよ」
・・・そっちの心配じゃねーよ、バカ
