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S×強気で恋になる

第71章 悠二の誕生会に猫耳3匹、狂犬2匹

そのままエレベーターホールに
歩き出すと、純平は照れてんのか
俺より早くカツカツ歩く

「なんか2人だけのさ、こーゆーゆっくりした時間もいいな。」


そう言うが、純平は俺の前を歩いて
俺の話なんか聞いてなかった

クールぶりやがって

このガキー!俺様の話を聞け!
そう思って、純平の頭を優しく
くしゃくしゃっとすると純平がはにかんで振り返った

「わ!!やめろよ!!髪の毛くしゃくしゃなるだろ?!もー!」
「よしよし、してやってんだろ?それに髪型がどんなでも、お前はイケメン。俺が惚れた相手だぞ。っーか、頭小せえ。こんなサイズで脳みそたりてるか?」
「う、うるせーよ!!!お前の頭も・・・ぐちゃぐちゃしてやるー!!」

急に振り返った純平が手を伸ばして
少し背の高い俺の頭を触る

本気でよけることもできたけど
なんとなく楽しくて
俺は軽くよけつつも
半ばわざと捕まっていた

「わ!!!純平、こら!やめろって!!あはは、っちょ、もー、ボサボサなんだろ!?ほーら、くしゃくしゃしてやる!」
「わ!!反撃すんな!!!っ、このー!!!」

そう言って、しょーもないことを
しながら、お互い笑顔になる

ここがホテルで人目もあるのに
俺たちは馬鹿やっていて
すげーなんか楽しかった

エレベーターが来るまで
ひとしきりそれをして
飽きたからぼーっとしてたら
後ろから誰かが俺を呼んだ


「岡崎!!!」


あ?誰?


こんなにも今幸せなのに
素敵な時間を純平と共有できてんのに

それは明らかに邪魔な声だった


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