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S×強気で恋になる

第72章 榊原純平





「寒いか?」
「寒くねーよ。っーか、近くね、お前。寝にくい!!」
「なんか元気なったなお前。熱は?」

ベットに入って2人でごろごろしながら
純平のおでこに手を当てる

「んー下がったか?まあ、まだ菌は持ってるから会社はダメだな。」

そう言うと、純平は大袈裟にため息をついて
俺の胸元に顔を埋めた

「えー・・・つまんねーんだよ、一人でいても」

「俺が下にいるだろ。また悪夢みたら降りてきたらいいよ。どんな夢みた?」

そう聞くと、しばらく黙ってた純平が
ポツリポツリと話出した


「んー・・・隆彦が俺の親父だって言うんだ。そんで、俊哉が・・・榊原の親父が死んだから葬式に出ろって・・・そんで、俺・・・怖くて・・・もうここに戻ってこれなくて・・・そう思ったら涙出てきて・・・俺・・・・・」

なんちゅーリアルな夢を

そうドキドキしながら
俺は純平の髪の毛を弄くる

「夢の話だろ?また泣きそうになって、お前の涙腺どーなってんだ。寝よーぜ。明日も激しいのヤらなきゃだから」

「はぁ?!お前の性欲どーなってんだ。俺はガスガスやられんの無理だからな。・・・・・・なぁ・・・絶対そんな夢みたいなことないよな?!俺・・・ずっとここにいれるよな?!・・・俺・・・男に抱かれてんのに、変だ・・・」

「・・・・・・・・。うん。俺がそばにいるから。調教の成果出てるじゃんドM」


そう言うのが精一杯で
俺も滅多に出ない枯れ切った涙腺が
暗闇の中で一気に潤っていた

「ばか!!俺はSだ!!!!」

そんな意味のわからないことを言う純平の口を手で塞ぐ

「天邪鬼ツンデレだろ。いいから寝ろ、お前テンション上がると暑い」


「悪かったな、体温高くて!!・・・。夢・・だもんな。お前嘘つかなし、・・・さっきのこと忘れて。なんか、・・わりぃ」

そう言って、いつもよりスリスリしてくる純平に返す言葉が見つからなくて
俺は目を閉じていた







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