S×強気で恋になる
第72章 榊原純平
俺はまだ若作りをしている
いつまでたっても読めない越えれない
食えない親父を見つめていた
「隆彦。相変わらず怖いな。もっと気楽にな?」
「親父。いいんですか?和也がゲイだぞ。跡取りはどーする気で?」
「代々やっていけるほど甘くない。総会で反対されたら、お前らだって継げるか分からない世の中だぞ。今やるべきことをしろ」
「・・・・・俺は心配してるんだけです。悠二も和也も、真一にたぶらかされて仕事残したまま上がって。あいつをあのままにしてたら、ダメだ。親父もそう思ってますよね?医者・・・やめてほしいって」
「辞めさせる方法はない。」
「むしろ、・・・純平を使えばなんとかなります。親父の愛人の子供を」
「・・・・・・・・・・」
「それを知っておきながら、なんで本社に入れたか分かりませんが、純平は岡崎家に関わらない方がいい。そのうち親父が死んだら財産に目をつけるかもしれねーし、会社で出世されても迷惑だ」
「・・・・・・・やることを見極めろよ。お前はきっと後悔する。一人前のようなことを言うな」
「親父はなんにも分かってねーんだよ!!!とにかく、純平は引き離します。そしたら、全て元に戻る。」
「・・・・・人のものが好きだな。取り上げてばっかりいたら、いつかお前の地位ごと引きずり降ろされるぞ」
「そんなヘマはしない。いい報告ができたら、新しいマンション下さいね」
「勝手にしろ」
そう言って、新聞に目を通したまま
一度も顔を上げない親父にイラつきながら
俺は部屋を出た