テキストサイズ

S×強気で恋になる

第72章 榊原純平

だから、気になってたことを聞こうと思って
俺は思ってたことをおもいきってきいた


「なぁ、なんで横山純平なの?お前、もらわれるたんびにいろいろ名前変わったって言ってただろ?最後は榊原なのに、なんで横山なんだ?答えたくなければいいんだけど、気になっちゃって。嫌な思いさせてたら、ごめんな。」

そう言って顔をあげると、純平は食べてたロールキャベツを飲み込んで俺の方をみた

少し何か考える顔をして
まだ寂しそうな顔をして

それで、急に大人みたいな顔になる

「最後にもらわれたとき、もう名前変えるのも面倒で変えなかった。それに榊原家は、金持ちでただ俊哉が弟が欲しいって言ったからもらわれただけだし。俺を望んだわけじゃない。名前が変わるから、俺の存在なんて幼小中ってねぇよ。同窓会も呼ばれない。俺が誰かわからないもん。高校大学は横山でよかったって俺は思う。それで、そのまま・・・。言ってなかったっけ?」
「まあな。」
「・・・俺嬉しいよ。お前に出会えて。俺が誰かに買われるたびに女とやってたら、望まれない子ができたかもしれねーし、俺・・こんなにあったかいこと知らなかったから、・・・・きっと父親にもなれなかったと思う。・・・俺・・・・・・・」
「俺も嬉しい。俺があんなにひどいことしてもどんなに縛っても、尻尾振ってくれるから」
「それは・・・っーか、そんな話じゃねーよ!!ばか!」
「うそうそ。俺はお前が嬉しいと嬉しいし、幸せだと幸せだし、お前といると全部が2倍楽しいな。っーか、シラフのときもそんくらい喋れよ。ほら冷めるぞ。飯食え。」

そう言いうと、純平は少し笑って
また飯を食べ出す

尻尾振り続けるのも
俺から離れないのも
癖なんだろーけどな、本当は


捨てないでって
置いていかないでって


ずーっとこいつの根底にあるから


俺はそんなことしねーのに
それに純平が縛られてる限り
こいつの奥の奥の本音は聞けないんだろーな


・・・・そう思うと
なんでか俺も泣いてた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ