S×強気で恋になる
第72章 榊原純平
榊原純平なんてごめんだ
俺はあの家に入れられて
高校も大学も行かせてもらったけど
それだけだ。
俺のこと人形みたいに見て
俊哉に与えただけ
関心もなければ触ることも抱きしめることも、なんにもない。
俺は・・・・下等な生き物なんだって
価値のない生き物なんだって
散々思い知らされた
挙句に、高校も大学も俺の唯一の居場所まで
俊哉が奪って
俺の人生は俊哉と取引した女だけになった
抜けれない沼に浸かってるみたいで・・・
そう思うと俺、今贅沢すぎる
あったかい飯食って
俺の好きなもの作ってくれて
俺の話聞いてくれて
俺を見てくれる
俺をちゃんと見て
俺を初めて抱きしめてくれた
初めてホッとできて
力が抜けて
安心できるところ
・・・ロールキャベツうま
そう思いながら、顔をあげると
真一がなぜか泣いてた
「真一?なに、泣いてんだ?」
「・・・・え、あー、・・え?!」
「お前泣いてても顔怖いなー・・・今日は俺が洗い物するから、泣くのやめろよ。真一が泣くと変な気分になるだろ?」
そう言いながら、サラダのトマトを食べる
なんか、真一も泣くんだって
不思議な気分になる
そう思いながら顔をあげると、真一がさっきと全然違う顔をしていた
「んー、変な気分って?純平、もしかして俺のこと慰めたくなった?」
そう言われて、確かに泣いてたから慰めた方がいいのかな?とか思って、とりあえず頷く
と、なぜか真一は立ち上がってソファーに座った
「ほら、純平はやく、こっち。・・・飯はあとでだ。」
「はぁ?なんでだよー!・・・飯こんなにうまいのに」
「慰めるんだろ?反抗すんな。こっち来いって言ってんだがら、お前は黙って来たらいいんだ」
「はぁー?あと一口食べたら、待って・・・!」
そう言いつつ、ゆっくりゆっくり
味わって食べてると
後ろに殺気を感じて
俺は脇の後ろから腕を羽交い締めにされて、ズルズルソファーに引っ張られていった
「っ、わ!!!ちょ、箸持ったまんま!!っーか、離せって!!!自分で歩く、から!!」
「いいんだよ、そのままで。早く慰めろ、」
っーか、慰めるって意味
フェラかよ!!!!!